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「現状の仕事で、さらに違う分野・文化に持っていけば、まだまだ仕事がたくさん有るってことが分かったんです。だから、そこを攻めようと思って。」と、有限会社サトウ化成専務の佐藤憲司さんは言う。次から次へと話が尽きない人懐っこい人柄だ。それでも、数年前はこれほど喋れる人ではなかったという。

 

サトウ化成は、もともと婦人服の営業をしていた父親、代表取締役の佐藤勝男さんが平成元年に創業。主にウレタン緩衝材、スポンジ、ゴム、両面テープ、樹脂板など、様々な素材の型抜きを行っている。佐藤専務も、この仕事をはじめるまでは、コンピュータプログラマーをしていたという。
サトウ化成のある東京都墨田区は、町工場が非常に多い。工場は昔から遊び場だった為、突然の父親の創業にも違和感はなかったそうだ。

 

工場に足を踏み入れると、様々な形をしたウレタン素材が目にはいる。思わず手に触れたくなるのはウレタン素材の弾力性が心地よいからだ。サトウ化成のホームページには『優しい隔たりをお届けします』とあるのも頷ける。

 

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佐藤専務は、墨田区のモノづくり企業の若手後継者を中心に結成された“配財プロジェクト”の理事でもある。配財プロジェクトとは、モノづくりの製造過程で発生してしまう「廃材」を、もっと楽しくポジティブに活かして行こうという思いで始まったものだ。
「本業の集客をもっとしようとか、そういうのもあったんだけど何か違う事がしたくなっちゃた。もっと自分のしたい事を探そうと思ったのかもしれない。」

 

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そんな時に出会ったのが、墨田区観光協会が主催している「まち映像プロデューサー講座」だった。
「この映像すごいなぁ。て思ってすぐに、講座受けますっていう流れだった。」
それからの一年は、怒濤の一年になったそうだ。

 

同じく講座生だったデザイナーの一人と話をしているうちに、うちの工場見に来て下さいということになった。「うち、緩衝材の廃材がこうやって、いっぱい出るんですよ。」という佐藤専務のひと言に「これ面白いですよ!これ、どうにかしましょうよ。」と、異業種であるデザイナーの新しい発想が加わった。そして、歯車が少しずつ動き始めた。

 

そのとき同時に、同じような事を考えていたメンバーが他にもいたのも運命的だ。
そのメンバーも、まち映像プロデューサー講座の一期生だったそうだ。
「それなら一緒にやろうってスタートした。いままでバラバラだった歯車が、ちょっと寄せ合ってきて、噛んだとたんにガチャガチャってもの凄い勢いで動き出したんです。」

 

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配財プロジェクトの商品で、代表的なものに万華鏡がある。万華鏡の中身に廃材を利用するのだ。するとそれは、廃材とは思えないほど美しく輝いて見えるのだ。

 

「万華鏡を作るワークショップではね、はじめは子供が一生懸命つくっているの。それを途中で親が取り上げて夢中で見てる。あれ?これ親にもいけるじゃん。だったら大人の万華鏡やろうよって。それで、廃材を色々入れて工夫してやってるうちに、工場見学とか一緒にやったら面白いねってなった。その話が校長先生に大受けで、配財プロジェクトは教育にもいけるなぁって。」
廃材の見方をほんの少し変えてみたら、それが価値のあるものに生まれ変わった。

 

「子供達が、普段捨てちゃうようなものを、工夫すれば遊べるんだよって教える。発想の転換にいいなぁって思うんですよね。」

 

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「万華鏡は、配財プロジェクトの象徴みたいなものなんです。あれに廃材を入れるとなんでもキレイにみえてしまうんですよ。それにね、その地域によって廃材の種類がちがうんです。そうすると地域の色が出てくる。例えば八王子なら八王子の色。あそこは絹織物があるから、すごい綺麗なんですよ。」

 

工場見学も行ったことで、今まで見えてなかったことが見えてきたそうだ。
「人によって感じ方が違うんだなぁって。町工場の魅力というのを教えてもらいました。」

 

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佐藤専務はとにかく顔が広い。人が人を呼び、いつの間にかネットワークが広がる。モノづくりだけではなく、異業種の繋がりが生まれ始めた。すると面白い事が起こる。
それは自分のところだけでは難しい仕事がきても、困った時に頼れる仲間がいるという事だ。

 

「あそこなら材料こんなの使ってるから、何とかなるんじゃないのとか。仲間が増えたことで、お客さんから問い合わせが来た時に、うちでは出来ないけど聞いてみますと提案ができる。僕のところに来たら、何か色々出来るだろうという感覚というかね。そう覚えてもらえる。」

 

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「人が来ると仕事の後に、色々話すんですよ。そうすると、佐藤さん面白いこと色々やってるからって、話を持って来てくれたりとかするんですよね。だから、僕の中で繋がりが増えたっていうのと、喋る引き出しが増えたっていうのかな。それがすごく大きいかな。」

 

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「まち映像プロデューサー講座で学んだのは、発想の転換。それと、言い回し、言い方、想像力を湧かせるようなフレーズを考えるようになったことかな。」
物ごとの見方を変えること、そこに価値を見いだすことが、普段の生活に根付いてしまったそうだ。

 

そして、今後の夢を聞くと面白い答えが返ってきた。
「ご用聞きみたいに、何か悩んでいること、不便なこと。それを聞きに行くんです。そういうグループをつくりたいです。」
繋がりはじめた全国のネットワークを使って、ご用聞きをする。そこから仕事を生み出すという。

 

「うちだけではなくみんなで仕事をもってこようって。お互い知恵を出していかないと。こうやりたい、こうしたいって。それを他の人が聞いてくれて、まわして紹介しあう。そういう繋がりが持てればなぁって思いますね。」

 

「これからが楽しみだ。」という佐藤専務に、会って話をすること自体が楽しみになる。
次にお会いするには、きっとまた違うネットワークを作って、新たな可能性に向かっていることだろう。
(小高)

 

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-違う文化・分野から学ぶ

-~広がる新しい世界~

「現状の仕事で、さらに違う分野・文化に持っていけば、まだまだ仕事がたくさん有るってことが分かったんです。だから、そこを攻めようと思って。」と、有限会社サトウ化成専務の佐藤憲司さんは言う。次から次へと話が尽きない人懐っこい人柄だ。それでも、数年前はこれほど喋れる人ではなかったという。

 

サトウ化成は、もともと婦人服の営業をしていた父親、代表取締役の佐藤勝男さんが平成元年に創業。主にウレタン緩衝材、スポンジ、ゴム、両面テープ、樹脂板など、様々な素材の型抜きを行っている。佐藤専務も、この仕事をはじめるまでは、コンピュータプログラマーをしていたという。

サトウ化成のある東京都墨田区は、町工場が非常に多い。工場は昔から遊び場だった為、突然の父親の創業にも違和感はなかったそうだ。

 

工場に足を踏み入れると、様々な形をしたウレタン素材が目にはいる。思わず手に触れたくなるのはウレタン素材の弾力性が心地よいからだ。サトウ化成のホームページには『優しい隔たりをお届けします』とあるのも頷ける。

 

-人との出会いで動き出した歯車

佐藤専務は、墨田区のモノづくり企業の若手後継者を中心に結成された“配財プロジェクト”の理事でもある。配財プロジェクトとは、モノづくりの製造過程で発生してしまう「廃材」を、もっと楽しくポジティブに活かして行こうという思いで始まったものだ。

「本業の集客をもっとしようとか、そういうのもあったんだけど何か違う事がしたくなっちゃた。もっと自分のしたい事を探そうと思ったのかもしれない。」

 

そんな時に出会ったのが、墨田区観光協会が主催している「まち映像プロデューサー講座」だった。

「この映像すごいなぁ。て思ってすぐに、講座受けますっていう流れだった。」

それからの一年は、怒濤の一年になったそうだ。

 

同じく講座生だったデザイナーの一人と話をしているうちに、うちの工場見に来て下さいということになった。「うち、緩衝材の廃材がこうやって、いっぱい出るんですよ。」という佐藤専務のひと言に「これ面白いですよ!これ、どうにかしましょうよ。」と、異業種であるデザイナーの新しい発想が加わった。そして、歯車が少しずつ動き始めた。

 

そのとき同時に、同じような事を考えていたメンバーが他にもいたのも運命的だ。

そのメンバーも、まち映像プロデューサー講座の一期生だったそうだ。

「それなら一緒にやろうってスタートした。いままでバラバラだった歯車が、ちょっと寄せ合ってきて、噛んだとたんにガチャガチャってもの凄い勢いで動き出したんです。」

 

-味方がかわる 価値観がかわる

-町工場の魅力

配財プロジェクトの商品で、代表的なものに万華鏡がある。万華鏡の中身に廃材を利用するのだ。するとそれは、廃材とは思えないほど美しく輝いて見えるのだ。

 

「万華鏡を作るワークショップではね、はじめは子供が一生懸命つくっているの。それを途中で親が取り上げて夢中で見てる。あれ?これ親にもいけるじゃん。だったら大人の万華鏡やろうよって。それで、廃材を色々入れて工夫してやってるうちに、工場見学とか一緒にやったら面白いねってなった。その話が校長先生に大受けで、配財プロジェクトは教育にもいけるなぁって。」

廃材の見方をほんの少し変えてみたら、それが価値のあるものに生まれ変わった。

 

「子供達が、普段捨てちゃうようなものを、工夫すれば遊べるんだよって教える。発想の転換にいいなぁって思うんですよね。」

 

「万華鏡は、配財プロジェクトの象徴みたいなものなんです。あれに廃材を入れるとなんでもキレイにみえてしまうんですよ。それにね、その地域によって廃材の種類がちがうんです。そうすると地域の色が出てくる。例えば八王子なら八王子の色。あそこは絹織物があるから、すごい綺麗なんですよ。」

 

工場見学も行ったことで、今まで見えてなかったことが見えてきたそうだ。

「人によって感じ方が違うんだなぁって。町工場の魅力というのを教えてもらいました。」

 

-全国につながる人の輪

佐藤専務はとにかく顔が広い。人が人を呼び、いつの間にかネットワークが広がる。モノづくりだけではなく、異業種の繋がりが生まれ始めた。すると面白い事が起こる。

それは自分のところだけでは難しい仕事がきても、困った時に頼れる仲間がいるという事だ。

 

「あそこなら材料こんなの使ってるから、何とかなるんじゃないのとか。仲間が増えたことで、お客さんから問い合わせが来た時に、うちでは出来ないけど聞いてみますと提案ができる。僕のところに来たら、何か色々出来るだろうという感覚というかね。そう覚えてもらえる。」

 

「人が来ると仕事の後に、色々話すんですよ。そうすると、佐藤さん面白いこと色々やってるからって、話を持って来てくれたりとかするんですよね。だから、僕の中で繋がりが増えたっていうのと、喋る引き出しが増えたっていうのかな。それがすごく大きいかな。」

 

-大切なのは発想の転換

-想像力をわかせること

「まち映像プロデューサー講座で学んだのは、発想の転換。それと、言い回し、言い方、想像力を湧かせるようなフレーズを考えるようになったことかな。」

物ごとの見方を変えること、そこに価値を見いだすことが、普段の生活に根付いてしまったそうだ。

 

そして、今後の夢を聞くと面白い答えが返ってきた。

「ご用聞きみたいに、何か悩んでいること、不便なこと。それを聞きに行くんです。そういうグループをつくりたいです。」

繋がりはじめた全国のネットワークを使って、ご用聞きをする。そこから仕事を生み出すという。

 

「うちだけではなくみんなで仕事をもってこようって。お互い知恵を出していかないと。こうやりたい、こうしたいって。それを他の人が聞いてくれて、まわして紹介しあう。そういう繋がりが持てればなぁって思いますね。」

 

「これからが楽しみだ。」という佐藤専務に、会って話をすること自体が楽しみになる。

次にお会いするには、きっとまた違うネットワークを作って、新たな可能性に向かっていることだろう。

(小高)