理工学部の院生が相手なので、Scientistの卵たちを相手に、2週に分けて認知開発®手法について話しました。
「人は事実を突きつけても変わらない。それがScienceが世界を救えない最大の理由」とお話ししました。ではどうしたら変わるのか?そもそも社会を変える前に、自分を変える必要がある時はどうすれば?
弊社がやっていることは、「最も基本的で根本的なこと故に誰も思いつかない領域」を動かす技法の指導です。「誰も思いつかない」ところに気付きを与えることが入り口となります。
気付きは興味・関心から始まります。「好きかも」という淡い感覚の発動から始まり、次第に没頭していくうちに「上手」となっていきます。(「好きこそものの上手なれ」ですね)ですので、まず「好き」という感覚を阻害しないことが教育の基本になると思います。
大リーグで活躍中の大谷選手のご両親のインタビュー記事を拝見したことがあります。ご両親は、大谷選手の子供時代、彼が何かに夢中になっている時は絶対に邪魔をしなかったそうです。たとえご飯の時間が来ても、夢中になっている時は放っておいた、というようなことが書いてありました。
人の集注は、「関心」→「同調」→「同化」という流れを取ります。これを言い換えると、「好きかも」→「夢中です」→「飽きました」になります(笑)子供が飽きるまで「好きなこと」をやらせると、満足して自然と次の関心に移っていくわけです。
「子供たちの好きや夢中を奪う親や学校というシステムは、教育に向いていないと思う。実はそれが地方の衰退ももたらしてるのかもね」というような話をしていたら、関心を示す学生が出てきました。いい感じ。
思うところがいろいろあっても、普段は押さえているのかもしれません。ドンドンとんがって、自分をびっくりするくらい変えられたら、学生は自信がつくと思います。そのためにはまず、安心してとんがれる、いいたいことを言える環境を大人が整えてあげないといけませんね。
と、考えていると、ナマハゲのデコレーションを見つけました。ハロウィンよりナマハゲ。妙に腑に落ちながら帰路についた榎田でした。